日本国内に於ける「川舟遊び」、「舟下り遊び」の歴史は古く、その起源は諸説はありますが、平安時代に遡るといわれています。

平安時代の皇族・貴族の寝殿造り邸宅の多くには池を備え、遣水という小川が流れていました。これに倣い、社殿を背景に広がる池に、清冽な水が、段落ちの滝と遣水から陽光をきらめかせて注いでいたといわれています。

池の周囲には、秋の七草のオミナエシや萩、またリンドウが咲き、野趣に富んでいたことが様々な文献・記録から伺い知ることができます。

邸宅敷地内の池や小川は、舟を浮かべることができるように深く掘り下げられたものもあり、またその土で中ノ島を築き、各地から名石を集めて景色を整えたといいます。
そして管絃の遊び、花見の宴、和歌の会と四季折々に風流を楽しんだのです。

また、都付近の流れの穏やかな河川でも、川舟を用いた華やかな宴や催し物が行われていたとの記録も残されています。

    


一方、「舟下り」の原点とも言うべき、河川に於ける舟運の歴史はさらに古く、陸上交通網が未発達だった時代の大量物流の要として、一説では縄文期にまで遡るとも言われています。

貴族・豪族の屋敷を建築する際の建材輸送や、年貢(税)の制度が構築された以降の穀物や各種産物の大量輸送に「河川舟運」は欠かせないものでした。

歴史の流れとともに社会統治システムも発達し舟運物流量も増大しましたが、それに伴い、河川舟運に用いられる船舶も、原始的な丸木舟から骨組みを持つタイプに、そして、より大きく大量の荷を輸送できるものも開発されました。

場所により様々な形態の船舶で国内の舟運は行われていましたが、棹・櫓による操船方法のみならず、大きな河川では風の力で川を遡る「帆掛け舟」による川上り舟運も行われていました。

    


全国河川旅客船協会加盟事業所では、古の「粋」や「風流」を今に伝える「舟下り」「川舟遊び」を通じて、皆様に憩いのひとときをお届けしたいと考えています。